2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

灰とダイヤモンド

ここ最近は、ひとりの殺人者が思春期のわたしに与えた影響について書いた。その事件に対する周囲の反応への違和感が、犯人への親近感へと誤解あるいは転化されていったことも付け加えたい。 この件は考えていると暗澹たる気持ちになるので、そもそもの根本、…

集団心理

昨日の文章は我ながら強引だと思う。 まとめると、世代的問題であった少年犯罪に遭遇したときに、わたしは同世代の集団心理、同調的心性を脅威として意識したといえるだろうか。 そういった集団心理の国家規模での発露の端的な例が太平洋戦争時の―わたしにと…

不安

わたしというひとりの人格が、青年期のはじめに起きた、世間を騒がせた一連の事件によって与えられた新たな感覚とはなんだったか。それは、わたしという人格と無関係に与える情報としての犯罪可能性を持つ“少年”というひとつの集団にわたしが属しているとい…

同世代3

私が小学生の頃、毎年夏休みには車で4時間ほどかかる父方の祖母の家に行くことが恒例だった。当然、盆休みだから行くのだが、祖父の墓参りに行った経験は驚くほど少ない。キリスト教徒だった祖父の墓地へは一度しか行っていないはずで、そのため私は夏休みに…

同世代2

前作から続いてのカミュ「異邦人」のムルソーと我々同世代の凶悪犯罪者との関連について、愚かにも真剣に考えれば、それは異なると言える。理由は我々の世代があまりに自己顕示的であるということだ。前回の見解、(我々と同世代の人間の大多数が人を殺しては…

同世代

すっかり読書日記と化しているが、もう少し時間をかければ自分の言いたいことを統合できるのにと反省しきりである。ここ最近は「ジミ・ヘンドリックスとアメリカの光と影」という本を読んでいる。これはジミ・ヘンドリックスという特異点ともいえる人物が出…